ゲストに株式会社YAMAP 内海良介さんを迎えて、「いろいろtv」第1回目がスタートしました! 

2022年いろいろ社では新たなプロジェクト「いろいろtv」を始動します!

「いろいろtv」とは、いろいろ社社長の青木が気になる人に、いろいろなお話をお聞きするオンライン番組です。

記念すべき第1回のゲストは、株式会社YAMAPで人事を担当する内海良介さんをお迎えして、いろいろなお話をお聞きしました!

目次

やっほー!「オフラインで使えるGPS登山地図アプリ」YAMAPのサービスとその魅力に迫る

青木 今回のテーマは「YAMAP」。僕が聞きたいことを内海さんにいろいろ聞いていきたいと思います。それでは内海さん、今日はどうぞよろしくお願いします!

内海 やっほー!今日はよろしくお願いします!

私たちは小学校時代に塾で出会ったのが最初で、普段は大ちゃんと呼んでいます。そこからのご縁が20数年ぶりに育まれて、このような形でご一緒することができました。年齢も43歳と同じ歳ですし、お互い今は2児と3児のパパとしての生活をしています。

YAMAPは僕にとって5社目の会社でして、転職を繰り返してキャリア形成をしてきました。自分自身のキャリア形成ももちろんですが、人材エージェントや人事として、大切な人のキャリアについても向きあってきたので、今日はそういった観点からもお話がたくさんできたらいいかなと思っています。よろしくお願いします!

青木 さすが山の会社!「やっほー!」が挨拶なんですね(笑)

今日はYAMAPのお話をお聞きしたくて、Facebookの告知にも書かせてもらいましたが、前職はビズリーチということで、「ビズリーチの内海さん」として30年振りくらいに再会したので、これからもずっとビズリーチでご活躍されていくのだろうと思っていたら、急にYAMAPに転職されるということでとても驚きました!今日視聴してくださっている方にも、YAMAPユーザーの方々がいらっしゃるようです。普段も取引先や友人たちからYAMAPという名前を耳にする機会も多いです。

内海さんはYAMAPのどのようなところに魅力を感じて転職を決意されたのかをお聞きしたいんですが、まずはYAMAPがどんな会社か展開しているサービスについて聞かせてください。

内海 普段採用を担当しているんですが、そのときに使用している資料を今日は特別にお見せしたいと思います!YAMAPを一言で表すと、「オフラインで使えるGPS登山地図アプリ」です。ベンチャーってなんでその事業を立ち上げたのかというところが重要だと思うんです。代表の春山がアメリカ・アラスカ州に尊敬する写真家がいて、アラスカに旅に出た時にアラスカの漁師さんがインターネット環境がない中で、GPSをもとにアザラシの漁をしているところに遭遇しました。そのときに、「あ、これだ!」とビビッときたそうです。帰国後、インターネット環境のないオフラインの状況でもGPSを使えば、自分の居場所を記すことができるという特性を登山やアウトドアに活かせないかと考え、CTOの樋口と一緒に考えはじめたのがYAMAPのスタートです。

オフラインで使えるGPSというところが、鍵になっていて、アプリとしてスマホ上で活用することができます。山の麓で地図をダウンロードしておいて、オフラインの中でGPSをもとに自分の居場所を把握するということです。

今日本には約2万座の山があるんですが、その山々をほぼ網羅しています。

YAMAPは面白くて、代表の春山の次にCEOの樋口がいるんですが、樋口の弟も今YAMAPに在籍しています。弟は地図職人と言われていて、YAMAPの地図は創業時から彼がずっと担当しています。

青木 地図を作るってどういうことなんでしょうか? 

内海 紙の地図を見て、そこからデータ化して、登山者の皆さんの活動日記や情報をもとに修正を重ねて、精緻な地図を仕上げていきます。 

青木 YAMAPのアプリで表示される地図すべてが、そういう方法で作成されているということですね?

内海 そういうことです!創業時から地道に地図の作成を行なってきましたが、少しずつエンジニアのメンバーが増え、設立9年目で今は80名程が在籍しています。山登りをしているユーザーの皆さんの活動日記をどんどん投稿していただくことで、ユーザーの皆さんが作り上げているサービスになっています。YAMAPアプリを通じてユーザーさん同士がコミュニケーションを取っていたり、新型コロナウイルス感染症拡大以前は、ユーザーさんが集まるオフ会にYAMAPの社員もおじゃましていたりもしました。

YAMAPのファンが増加中の理由は、ユーザーやコミュニティを繋ぐ自社サービスにあり!

青木 以前そのオフ会に参加するためにCTOが自ら全国行脚されているというお話を少し聞いていてとても興味深く感じました!

内海  私はまだ入社していなかったんですが、以前開催されたオフ会は150名程が集まってとても盛り上がったと聞いています。社内にはユーザーさんと向き合うことを仕事にした部署もあるので、その担当者がコミュニティーを活性化していこうと取り組んでいます。登山地図のアプリがただ存在していても、それ以上は伸びていかないので、そこにきちんとコミュニティーやプラットフォームを作っていくなかで、新たな価値提供をしていくということが、今後の事業の柱になっています。3月には300万ダウンロードに到達する予定です。現在の国内の登山人口が約700万人と言われているので、その4割をカバーしています。ユーザーさんとのコミュニケーションやデータを活用して、いろいろとビジネスを前に進めていこうとしています。

真ん中にコミュニティーを作って、そのコミュニティーのユーザーさんが登山の度に地図をダウンロードしてくださったり、保険の代理店販売もしていたり、登山を見守る機能を実装したりしています。直近では、ユーザー同士のすれ違いを記録する機能が追加されました。ユーザーさん同士が山ですれ違うと、あの人とあそこですれ違ったという記録が残ります。例えば、誰かが遭難した時に、遭難者とすれ違った情報を警察や山岳警備隊に提供することができます。安心安全を提供できるように取り組んでいます。

他にも「YAMAP STORE」というECサイトを展開して、登山道具やギアの販売をしたり、「YAMAPMAGAZINE」という自社オンラインメディアも運営しているので、そこでいろいろな情報提供を行なったりしています。自然観光やヘルスケアといった分野でも価値提供をしていきたいなと考えているところですね。

青木  ECって面白いですよね!僕も「YAMAP STORE」を拝見したんですけど、バイヤーが社内にいるんですか?

内海  バイヤー担当がいます。大ちゃん、サイトを見てどんな印象を受けました?

青木  サイトのメルマガに登録をして、それを楽しみにしているんです。そこで紹介されている商品は面白いものが多くて、ついついサイトに覗きに行ってしまいますね!専門のバイイングチームがあるんですか?

内海  EC専門のチームがあって、登山やアウトドアと聞いて誰もが想像するブランドももちろん、玄人向けの方にも楽しんでいただけるアイテムをセレクトしています。

最近はオリジナルの商品企画も行なっているんです。去年、商品企画を担当するメンバーが入社してから、一気にオリジナル商品の企画が進んでいます。福岡県久留米市にある「うなぎの寝床」という地域商社とタイアップして、オリジナル製品を開発したり、「山で飲みたいクラフトビール」でクラウドファンディングをスタートしたりします!

1年前には「山で飲みたいコーヒー」も発売したんですが、これがおかげさまで大ヒットしまして、そういう商品を今後も考えていきたいなと思っています。まだ立ち上げて3年目ですが、事業的にはとても盛り上がっています。

青木  アプリの有料会員って、登山人口のギャップがあるので限界があると思うんですが、そこをECや関連する事業で盛り上げていくということなんですか?

内海  今まさに事業の価値をどこで提供していくかを明確化しているところです。地図やEC、保険の販売の他に、YAMAPの視点を通して自治体を応援したり、民間事業とタイアップして観光誘致や集客のお手伝いをしています。

過去には、京セラやCASIOと言ったメーカーとコラボレーションをしたり、大正製薬から発売された「リポビタンDゼリー」の販売をしたりと、toB、toGを中心にコミュニティーを拡大しています。

YAMAP入社のきっかけは”ワクワクする仕事”と”働く人たちの山に対する熱意”

青木  YAMAPの全貌が見えてきましたが、内海さんがYAMAPに入ったきっけかについてもぜひお話お聞かせください。

内海 CTOの樋口が高校の同級生なんです。彼が9年前にYAMAPを立ち上げたというところからよく知っていて、まだマンションの一室でやっていた時代に一度会社に遊びに行って、CEOの春山の話を聞いたことがありました。あとはビズリーチ時代に、YAMAPの採用のお手伝いをしていました。YAMAPが事業として成長している様子をずっと横で見ていました。

ビズリーチもとてもいい会社で、私自身もずっと働くんだろうと思っていたんですが、45歳を過ぎて自分がもっとワクワクする方向に行きたいなと思いました。私のキーワードは「ワクワク」なんですけど、ビズリーチ在籍時の自分に「今ワクワクしているのか?」と問うたときに、あまりワクワクしていないなと思いました。会社はとても素晴らしいんですが、自分の価値観の中でもっとワクワクするところに行きたいなと思って。

僕ガンジーと誕生日が一緒なんですが、ガンジーの言葉に「明日死ぬと思って、今日一生懸命生きなさい」ということがあるんです。「一生生き続けると思って、学び続けなさい」ということも言っていて、40歳を過ぎたときにその言葉にとてもビビッときました。明日死ぬと思ったら、今日ワクワクする仕事をしたいなと思ったんです。ワクワクする仕事ってなんだろうと思ったときに、仕事の”仕”の字が、”志”の字に変わったんです。志の事となったときに、1社目のファーストキャリアも人事からスタートしていて、人が好きで人事が好きで誰かのためになる仕事をしたいなという仕事への”志”と走ったり、泳いだりするのが昔から好きで、そういうことを仕事にできるとすごくワクワクするなと思いました。

ビズリーチにいて悶々としていたときに、「内海さん最近何してるんですか?久しぶりにお話しませんか?」って春山からメッセージが来たんですよ。そこでお会いしてお話を聞くと、「YAMAPって今こんなにワクワクすることやっているんですよ!これからどんどんこんなワクワクしていくことしていこうと思ってます!」といっていて、そのときに「ああもう今だ…!」と思いました。迷ったらワクワクする方に行け!と思って転職を決意しました。

青木 YAMAPの事業やそこで働く人たちなどいろいろな要素はあると思うんですが、具体的にこれ!というものはあったんですか?

内海 間違いなく、”こと”よりも”金”よりも”人”ですね。YAMAPの選考フローってたくさんのメンバーに会うんですよ。選考フローに関わるメンバー全員がOKを出さないと採用に至らないんですよ!私自身も10名以上のメンバーと会っていて、10/80なので、まあまあのシェアですよね。でも会う人会う人みんな志やこだわりを持っていて、バックグラウンドもさまざまなんです。YAMAPは新卒採用をやっていないので、みんな中途採用でバックグラウンドもさまざまなんですが、だけど根っこにはみんな山が好き、走るのが好きとYAMAPのバリューに共感しているのが伝わってきました。

こんな少数精鋭の集団にあったのは初めてだったので、それがここで働きたいと強く思ったのが決め手ですね。

青木   一人でもOKださないと採用されないんですね!

内海 CEOがOKを出しても、メンバーが一人でもNGを出したら採用に至らないんですよ(笑)

青木  すごいですね!徹底していますね!

内海 そうなんです。それくらいみんな採用に真剣な会社なんです。CEOはもちろん、メンバーもみんな採用に真剣に協力してくれるので、採用担当者としても本当にありがたいですね。

青木 今80人くらいいてベンチャー企業として大きくなっている最中だと思うんですが、全員がカルチャーフィットしているように感じますか?

内海 会社の規模やフェーズに合わせて会社もどんどん進化しているので、全員が全員フィットしているかというと、必ずしもそうではないですね。ルールやバリューも変化させないといけないので、それに合わないという人もいます。どこの企業も今現在そうだと思いますが、コロナ禍でフルリモートに近い感じになるとなかなかオフラインで合わないとなると、ここで働く必要がないと離れていく人もでてきていると思います。今後はそういう点にも臨機応援に対応していかないといけないなと人事としても感じています。だからオフラインのコミュニケーションを作っていきたいという気持ちがあって、YAMAPでは勤務中に希望者で社内登山をしています。

青木 ユーザーテストで登山しに行かれてるんですよね?

内海 そうですね。アプリのデモで試作ができたら山に登りに行ったり、競合のアプリと比較してみたり、ユーザーさんの声を聞きに山に言って麓でインタビューしたりしています(笑) 今後社員100人の壁を越えていくためには、こういうオフラインのコミュニケーションが重要になってくるなと思っています。100人、1000人を超えるときや上場するときって、社内の空気や匂いが変わる気がしますよね。

きっとあなたもYAMAPで働きたくなる!YAMAPの魅力深堀一問一答!

青木 どんどん聞きたいことが溢れてくるんですが、お時間ももう少ないので、ここからは一問一答形式でお話を聞いていきましょう! 

Q.YAMAPの中の人にはどんな人がいて、どんなサービスをしているの?

A. 男女比は8:2で、30〜40代がメインです。エンジニアが4割、デザイナー・セールス・ガイドなどの職種があります。みんな山や自然に根っこがある人が多いです。採用の最初の段階でもその人の根っこになる部分についての質問をしています。働いているメンバーのほとんが会社のバリューを大事にしていたり、HRT(謙虚さ・尊敬・信頼)を大切にしていたりする人がほとんどです。辞めていった人たちも、YAMAPのことを思っていてくれる人が多いです。HR担当としては今後、YAMAPを卒業生していったメンバーが交流できるコミュニティを作っていきたいと思っています。

Q.セールス部門のメンバーも山や自然が好き?

A. セールス部門も地域活性や登山人口を増やすなどに注力しています。山や地域活性化に対する想いがとても強いですね。プライベートで登山やアウトドアやスポーツが好きな人が多いので、メンバーが集まると自然とそういう趣味の話題で盛り上がることも多いですね。

Q.メンバー同士はどんな話をしている?

A. 社内は既婚者や子持ちのメンバーが多いんです。春山が一番大事にしたいのは健康とみなさんのご家族です!と常々言っています。仕事の代わりはきくけど、家族の中でのあなたの役割は代役が務まりません。だから家族を大切にするために、健康でいてくださいと伝えています。みなさん子育ての話もよくしていますね。

Q.YAMAPらしい取り組みや福利厚生は?

A. 他の企業が取り組んでいることと大差はないですが、ベンチャー企業の中では、福利厚生が手厚いと思います。そのベースには、春山が社員のことを大切に思っている気持ちがあるんだと思います。今まで働いたことのあるリクルートやビズリーチなどの大手と比べても遜色なくいい会社だと思いますね。

Q.新規事業は専門の事業部から?それとも自発的に?

A. クラフトビールも「山で飲みたいビール」いいね!というところからはじまりました。アイディアを想起したら、社内コミュニケーションツールで共有して、みんなで膨らませています。あったらいいなをみんなで事業化していくとイメージですね。新規事業の立ち上がりとして一番いいパターンだと思っています。

Q.YAMAPの勤務地は東京と福岡のみ?

A. 今はこの2拠点を中心に1.5〜2時間のエリアに住んでいる人が応募の条件ですね。今後はフルリモートや場所を選ばずに採用するのが難しくなるので、採用のアドバンテージをつけるわけでも私たちも働き方を変えていきたいなと思っています。現在も「山の麓で働きたい!」という要望もありますし、それがYAMAPらしさでもあるので、メンバーの想いを叶えられるようにしていきたいなと思っています!

Q.内海さんの福岡を拠点にした今後のキャリアプランについて教えてください!

A. 今回HRの領域にインハウスで携わって、YAMAPの中でHRをすることが自分自身のワクワクに繋がっています。人事が弱い企業も世の中にはたくさんあるので、ぜひインハウスでの経験を活かしていきたいですね。でもどこの会社でもいいわけではなくて、自分が好きな会社、応援したい会社に恩送りをしていきたいと思っています。地方に足を運ぶとまだまだ人事や経営にお悩みの企業も多いと感じています。両親の故郷が佐世保市なんですが、自分のルーツに近い地方や知り合いがいる地方に貢献していきたいです。そのために今YAMAPでインプットをさせてもらっています!

青木 YAMAPって本当に素敵な会社ですね!本日は本当にありがとうございました!次回の「イキメン」もどうぞよろしくお願いします!

内海 こちらこそたくさんいろいろなお話ができて、私もとても楽しかったです!それでは最後、私に締めの挨拶をさせてもらってもいいですか?

せーの、お疲れ山でした〜〜〜〜!!

〜第1回目の「いろいろtv」を終えた青木の振り返り〜

YAMAPはコミュニティを大切にする会社だということがわかりました。良いコミュニティを形成するためにコミュニティを育てる社員、社員によって形成されるカルチャーを大切にするために多くの社員が採用可否に関する意思決定に関わるスタイルなのではないかと感じました。

僕がYAMAPという会社に勝手に持っていた「熟成」というイメージは良いコミュニティを育てるという点に重きをおいているところに起因しているのだろうと理解できましたね。「山」という自然と共に事業を運営しているので、超越した感覚があるのかもしれませんね(笑)

今後、企業のステージの変化や事業の成長と共に、YAMAPというチームがコミュニティをどのように拡げていくのか興味深いです。

企業情報:

登山・アウトドア向けの地図アプリ・Webサービス「YAMAP(ヤマップ)」を開発・運用しています。
YAMAPは、電波が届かない山の中でも、スマートフォンのGPSで現在地と登山ルートがわかる、安心安全の登山アプリ。ユーザーが実際に山を歩いた軌跡や山で撮った写真が、活動記録として日々投稿されているので、山の情報収集や登山者との交流にも役立ちます。米国の「2017 Red HerringTop100 Global Winners」、2018年には第3回宇宙開発利用大賞・内閣府特命担当大臣(宇宙政策)賞を受賞するなど、国内外で高い評価を得ています。ダウンロード数は累計280万を超え、登山・アウトドア領域における日本最大級のコミュニティプラットフォームです。

  • 会社名 : 株式会社ヤマップ (YAMAP INC.)
  • 本社 : 〒812-0011 福岡市博多区博多駅前3-23-20 博多AGビル6F
  • 公式サイト :  https://corporate.yamap.co.jp/
  • 事業内容 : 登山アウトドア向け WEB サービス・スマートフォンアプリ

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