いろいろ社の新たなプロジェクト「いろいろTV」。いろいろ社 社長の青木が気になる人に、いろいろなおはなしをお聞きするオンライン番組です。
第15回目は「大人の社会科見学」シリーズから、先日の参議院選挙(神奈川選挙区)に出馬して25万票以上の票を獲得された深作 ヘススさんをお迎えして、選挙と政治家のしごとについて、いろいろなおはなしをお聞きしました!
目次
政治家になろうと思ったことはない
皆さん、こんばんは。深作ヘススです。青木さん、小林さん、今日はお招きいただきありがとうございます。 今回どういう進行か聞いていなくて、突然青木さんの本格的な自己紹介から始まって、私がいかに準備してないかが露呈するようになってしまったんですけど(笑)
青木さん、小林さんとは以前同じ会社に勤めたご縁で、今回出演することになりました。簡単に自己紹介をさせていただきます。
第26回参議院通常選挙、こちらに神奈川県選挙区から立候補いたしました。国民民主党という政党から初めて選挙へと挑戦して、特に給与が上がる経済を実現したい、そして私たちの国をどのように守っていくのか。自立的に守っていくということ、私たちの未来をつくっていく人への投資を倍増させていきたい。こういったことを軸に政策としてお伝えしながら、選挙を戦いました。
7月10日の投開票日、25万3,234票。本当に多くの方々にご支持をいただきましたが、次々点ということで落選をいたしました。本当に悔しい思いはありますが、悔いのない戦いはできたと思っています。
ファシリテーターの小林さんは現場に来てくれて、チラシを配るなど活動を共にしてくれました。今回、いろいろtvのお誘いをいただき、どこまで私が政治の話をするのか…政治家になったわけではありませんが、政治活動中ではありますので、その視点でいろいろなご質問を受けながらお話したいなと思っています。
青木さん、お久しぶりです!よろしくお願いします。
開始10分前にオンラインで挨拶したときに「今いろいろ盛り上がっても困るんで、ちょっとストップで!」って話したくらい(笑)ようやく今から用意スタートという感じです。
そうですね。かいつまんで言うと、第一には私は政治家になろうと思ったことは正直なくて。ただこれまでのキャリアの中で、一緒に働いた会社に勤める前はアメリカの日本大使館にいて、それこそ日本の外交は日米が基軸であるという中で、アメリカにおける日本の利益代表部という中核の部分を見てきたり…。
自分が政治に関わるんだというより、今までの職歴や経験が政治に近かったということですね。自分の役割またはバリューが発揮できるところがどこかといった時に、役割として政治に携わっていく。そして自らが立候補して、候補者として政党や私たち、私自身の主張をやっていくことを目的に、手を挙げました。
いろんなところで言ってるんですけど、ただ政治家になりたいだけだったら、玉木さんに怒られちゃうと思うんですけど国民民主党から出馬しないと思うんですよ(笑)
青木さんにも小林さんにも笑われちゃいましたけど、政治家になるだけだったら支持率の高いところであったり、多くの方々にご支援をいただけるところから出馬しますよね。
ただ私自身は、やっぱり自らが主張すること、特に「外交や安全保障で嘘をつかずに政治ができるところはどこだろう?」と。あとはなんて言うんでしょう…、「実直な政治をやっているところはどこだろう?」と考えた時に、選択肢が国民民主党しかなかったんです。
国民民主党でやっていこうと、一番国政に遠い候補者になることはよく理解しながらも、でも民主主義を信じるのであればその声をちゃんと届けていく役割を自分が担っていこうと思って、手を挙げたというのが今回の経緯です。
政党の選び方
日本にはいろいろな課題があって、私が掲げる外交・安全保障だけではなく様々な課題がある中で、全てが100%合致する政党っておそらくないとは思います。
でもその中で、まず志の中核として置いている外交や安全保障で現実的な政策を取れない政党。これに関してはどんなに支持率が高かろうと、そこから出ることは自分の思いに反するのでできないというのが第一にありました。
それと共に、その政党から出るということを自分がイメージできるかということ。その政党から出ることを、有権者だけでなく身の回りの人たちに「なぜここから出るのか」としっかり説明できるかというのはすごく重要だと思っています。実は他の政党との関係の中で、他から出るという可能性もなくはなかったんです。その時に「声をかけられたから出るんです」ではなく、「なぜこの政党なのか」「何をしたくてどこがどうだからこうなんだ」ということを言えないと、有権者の方々に説明しないといけないわけですから。その説明がちゃんとできるかという意味では、私は本当に国民民主党はほとんどの政策がかなり近しい考えを持っていて。特に中核の部分はほぼズレのないようなところだったので、国民民主党なら自信を持って説明できるということが大きかったと思います。
いえ、逆ですね。ズレから先に見るというより、大局においてどれだけ自分とマッチしているか。
それから文字という解釈の余地があるものについては、私も国民民主党の安全保障ではちょっと…(笑)明確には言わないんですけど、ここはどうしてこういう言い方をするのかな、私と違うかなと思って、実は代表に私の考えを伝えたことがあります。そしたら実はこういう考えだと説明されて、「あ、一緒だ」と思ったことがあります。やっぱり文字だけではなかなか読めない部分もあって、ちょっと違うなと思ったところでも後になって代表と話すとあぁそういう意味なら私と一緒だという事案がありまして、そういう経験を重ねていくと国民民主党でよかったなって。
今回は25万票いただきながらも勝てなかったのは本当に悔しんですが、とはいえ国民民主党から出たことに後悔は一切ないです。
そうですね。さっきと同じになりますが、政治家になるためだけなら、他の手段を選んだ方が可能性は高かったです。
それに第一野党が候補者を2人立てていて、その2人目よりは勝っていたので、かなりいい戦いはできました。それが元々支持率の高い政党であれば、もしかしたら違ったかもしれないという思いもあるんです。とはいえ自分の主義主張を曲げてまで、あるいは思っていないことを場合によっては口にしないといけないという状況を作ってまでやるべきではないと思います。
政治家になりたいというより、自らが思う政策であったり見てきた課題について、真正面から直球を投げられるところからやりたかったというのが素直な気持ちです。
政治家の仕事は、国民の声を届けて実現すること
こればかりはいろいろな立場によってやることは違うと思うんです。
ただ私、1個だけ大きな勘違いをしていたことがあって。3月18日に記者会見をして、この夏の参議院議員選挙に挑戦をすると表明しているんです。その時に政策は?とかいろいろなことを聞かれて、私が参議院議員選挙に出るのは先ほどお伝えした大きな3つの政策を叶えるためにやるんだと、本当にそれを信じて手を挙げたんです。そこから7月10日までの間、小林さんは来てくれたのでよくご存知だと思いますが、毎日朝7時から夜7時まで12時間、同じ駅に70日以上立ち続けて、多くの方々にどういうことを考えて何をしたいのか、自らの主張を届けたいと思って始めたんです。
だけど途中から、これは私の思いを遂げる場所だけではないと気づかされました。それが何かって、いろんな方から声をかけられるんです。声をかけてくれた方々の中に、私は今まで政治のおかげでこんなに幸せになりました、私はこんなに幸福でこんなに恵まれて、という方ってほとんどいなくて、ほぼゼロに近いんです。声をかけてくださる方って、いかに生活が大変か、またはいかに政策によって大変な思いをしているか、これをこう変えて欲しいんだ、こういう思いを持っている人がたくさん声をかけてくれて。皆さんはもちろん政治家がどういう理念や政策を持っているのか、これをもとに投票されていると思うんです。ただ今回800時間以上も駅に立って、私は当たり前のことに気づいたんです。
皆さんの声を形にしていくことこそが政治家を志す、または政治家の役割なんだということに本当に気づかされました。だからこそ、私が掲げた政策についてはもちろんいろいろ質問を受ければ回答したんですけど、いろいろ知らない社会課題とにもたくさん気づかされました。じゃあそういった課題をどのように解決できるのか、法律を変えていくことにおいて社会における歪みや困っている人たちへ対処ができるのか、これを考えて実現していくことこそが政治家の役割なんじゃないかなって。
多分、当たり前のことなんですよ、政治家は皆さんの声を届ける。でも本当に体感して、私の言葉だけを訴えるんじゃなくて、私の掲げた政策のもとに集まった人たちの声を形にしていくのが自分の役割なんだなと、選挙中盤に感じながらいろいろな人と対話をしていました。
そうですね。もちろん「頑張れよ」とか、12時間もいろんな駅に立っているので「あれ、朝もいたよな」みたいな方もいっぱいいるんです。それだけじゃなくて「自由民主党はだらしない」とか。私もそれには賛成するんですが、「自由民主党が悪い」みたいな話を野党候補はしがちで、じゃあその自由民主党を律することができなかったこれまでの野党の足腰の弱さについても自戒の念を持つべきです。
お叱りとして「どうしてできないんだ」という声をいただいたり、先ほど言ったように「私は幸せです」という方がほとんどいないんですよね。私たち国民民主党は去年の政府予算において賛成する側に回ったので、「野党のくせに与党寄りだ」というお叱りを受けることもあって、いろんな方がいます。
政策に対するご希望もありますし、お叱りの言葉もありますし、本当にいろんな声があります。
候補者にもよると思うんです。私が始めた当初は、40代以上の方が多かった気がします。特に高齢になればなるほど、そういった声をかけてくださる方が多かったなという印象です。
選挙が始まったのは6月です。3月から6月までは政治期間であって選挙期間ではないので、政党に関する広報をやったりする期間として政治期間を設けています。その期間はほとんど40代というより50代以上の感じでした。
選挙が始まって7月に入ったくらいから若い人だらけになって、最終日には若い人の行列ができて話す順番待ちをしてくださったり、写真を撮るために並んでくださったり。途中から若い人たちの支持がすごく増えたなという実感がありました。
若い世代に支持していただけるのは嬉しいですけど、年代がどうだからということは正直なくて、声をかけてくださる方は本当に嬉しいです。批判的なことであっても、それはとってもありがたいです、いつも。
野党という立場になるとどれだけ実現性があるのか、皆さんもご不安に感じると思われるんです。その時に私または政党が描こうとしている未来の青写真をどれだけ示すことができるのか。これは意外と他のビジネスとあまり変わらないなと思っています。こういった商品を売りたいです、こういったことを叶えて解決したいんですって、世の中にある企業は基本的には誰かの物事を解決してるんですよね。美味しいものを食べるためにレストランを開けるとか。
青木さんもいろいろな人の社会課題を解決していると思います。これは立場とやることが違うだけで、青木さんのように企業をやられている方はお金というかたちで感謝の気持ちが後に現れます。政治家は逆で、こういう商品をつくりたい、こういう未来をつくっていきたいということに対して、よし!それに投資してみようというのが1票、投票なんだと思っています。それに対しての対価が得られないと思ったら、次回投票しないというようなものだと思っています。
だから政治だけが特別なことではなくて、とはいえ扱う範囲が広かったり、場合によってはテーマが絞られていて政策として訴えている人がいたり、そこはいろいろありますね。ただ一般のビジネスと大きく変わらないのかなと思っています。
街頭に立って気づかされた、丁寧に政策を伝えて学んでいくこと
娘はまだ1歳3ヶ月なので、バナナ!くらいしかまだわかってないですね(笑)
でも面白いことがあって、小学校4年生だったかな。男の子が2回も駅に来てくれて、「なんでここに立ってるんですか?」って声をかけてくれたんです。こういうことをやりたくてっていろいろ話したら、「ここに積極財政って書いてあるけどなんですか?」って言われて、これは全部ちゃんと説明しようと思って。実は私のスタッフが偶然それを見ていて動画を撮ってくれたので、YouTubeにアップしたんです。
政治で扱うものって難しくなりがちなんです。テクニカルな言葉を使ってしまって、じゃあ積極財政って言った時にどれだけの人が説明できるのか。積極財政って言ってるからそれを理解して投票してねっていうのではなく、どれだけ理解をしていただけるか、説明ができるか。小林さんがおっしゃることはとても重要で、私は小学生にもわかるように伝えていくことが大切だと思って、できるだけ分かりやすい言葉で伝えることを意識していました。
「どうやって伝えるんですか」という答えにはなっていないんですけど、よかったらYouTubeをぜひ皆さんも、公式LINEからもアクセスできるので見てください。小学生との対話という形で、「どうやって国防をやっていくんですか」「外交と国防の違いはなんですか」というような質問に、私なりにご説明しました。難しくそれっぽく言うことはできますが、投票していただくには理解して賛同していただきたいので、どれだけ説明できるのかということは重要だと思います。
その方が格好良かったり、できるっぽく見えるんですよね。
そうですね。皆さんの興味・関心のある分野がそれぞれ違うので、ひとつのことに対しても理解や視点が違ったりします。対話をする時は、目の前にいる人がどういう視点でそれを言っているのか、私も理解するようにします。
先ほどの「国民民主党は与党寄りになろうとしているのか」という方たちも…、あ、話が変わってすみません。実は結構怒られるんですね。「お前ら野党はだらしねぇ」というご意見も、本当にその通りだと思いますし、「そうですよね」って私も言うんです。「国民民主党はなんで賛成したんだ」ってすごい剣幕で怒られることもあるんですが、そういう方にちゃんと向き合って10分でも20分でも、長い場合は40〜50分かけて対話するんです。なぜそう思うのか、なぜそれがダメだと思うのか。対話をすると8割9割の方は、「よし、お前は今回は応援してやるからな」って言ってくださる。
大体の方が応援して帰ってくださるんですよ。ちゃんと説明ができれば、「なんだ、そういうことだったのか」って。報道では一面だけを切り取ってしまって、その真意や背景がなんだったのか、私自身の政策だけではなく政党の政策に対しても説明していくことが私の役割だと思ってます。
そうですね。世の中に真実がどこまであるのかっていうと、多分見る視点によって考え方は全部…、例えば青に見えたものが実は違ったということがあります。その時に深作ヘススというフィルターはどういう風にそれを見ているのかを伝えることしかできなくて、それによって「俺と違うな」「私と相容れないな」と思う方もいらっしゃると思います。現にそういう方がいらっしゃいました。
だけどそこを丁寧に、私の視点ではこう見えていることを伝えます。相手の言うことも大体真っ当なんですけど、「確かにそういうこともあるよな。じゃあ今回は応援してやる」という感じの方が結構いらっしゃるんです。「国民民主党は引き続き嫌いだけど、お前はしょうがない、応援してやる」みたいな方がいたりします。
もちろんそれぞれキャラクターが違いますし、私の場合は外交・安全保障という大きな政策があって、その中で例えば福祉のことをどこまで細かくしているのかということもあります。
政治家って完璧であることを求められる傾向があって、その課題を知らないとなると「こんなことも知らないの?」と言われることがあります。私は正直に「そうなんです。そういったことにはあまり強くなくて、どういうところが課題なんですか?」って聞いたりすると、いろいろ教えてくださる方もいらっしゃるし、逆に「その程度じゃダメだな」っていう方もいらっしゃいます。
私はやっぱり政治家も生身の人間で、リアルであるべきだと思うんです。ほとんどのことについて自分の意見をお伝えすることはできるけれど、世の中知らないことの方が多いので対話の中から自分が学んでいき、次いらした時には答えられるように調べたりしています。ただ国民民主党は民主系の流れがあるので、「何年の民主党の判断はなんでなんだよ」って言われると…ちょっとね。「そんなのも分かってないのか」と言われると、それはそれでお答えできないと、もうちょっと勉強しておこうという思いにもなります。
一度立ってみると、いろんなことを教えられて勉強になりました。私の方が勉強になってますよ。
政治家の仕事には政務と公務がある
いや、全く違いましたね。私は埼玉県知事の秘書をしていましたが、どんな会合に行っても見られているのは県知事だけなんです。人が集まるのも県知事のためですし、私が人々にアプローチするのも県知事のためですし、県民の皆様のためになるからやっているんです。
立候補してからこんなに注目を浴びるようになって、一言ひとことに対して責任を持たないといけないんだという認識を強く持ちました。やはり候補者は特別なんだなというのは感じました。
政治家の秘書といってもいろんな役割があって、政策に携わる秘書、いわゆる政務に携わる秘書であったり。県知事がやることは全て公務だと皆さん思われるんですが、公務と政務という区分けがあります。埼玉県知事なのか、政治家なのか、会合に出席するときでも立て付けが違ったりすることがあります。
埼玉県知事として、公務の時は県の職員が一緒に行きます。政治家として、政務の会合で講演したり政治資金パーティを開催する時は、いわゆる役人さん、県庁の職員さんは一切携わることができないですし、携わるべきではないです。そういった区分けがあって、私は政務を担当していたので、政治家として活動する全てに関わっていました。
埼玉県知事の場合、いわゆる政策面は公務です。有権者からの政策に対する問い合わせの窓口は、私になる場合もあれば県庁になる場合もあるんです。だから政策のことはよく理解をしていないと回答ができなかったりします。政治家は地元に事務所を構えていて、私は埼玉県庁のある浦和ではなく、川口にある政務事務所にいました。埼玉県知事の政策がどうなんだと思った時に、県庁に電話する方もいれば、事務所に電話をかけて来る方もいるので、もちろん政策についてしっかり勉強しないといけない立場でした。
もちろん皆さんのイメージするような、知事の政務の時に車を運転して一緒にドライブすることもありますし、いろんな仕事がありますよ。
区分けはあると思いますが、秘書がつくのは基本的には国会レベルか、知事さんであるとか。ほとんどの市議会議員さんはご自身で全てを管理されている場合が多いので、ご自身で政務なのか公務なのか判断されていて、そこに明確な違いが出ないと思うんです。
国会議員の場合は、基本的には政務と公務がはっきりと分かれていると思います。
25万人もの支持を集めた選挙後の、今とこれから
あ、ありがとうございます(笑)
7月10日に落選してから、私は参議院議員の候補だったわけですが、もうその瞬間から候補でもなくなります。政党は私を参議院の候補として公認を出しているので、落選した瞬間から政党との関係は公式には切れます。とはいえ政党から出てますし、完全に突然ゼロになるわけじゃないです。
今は仕事、皆さんがイメージする仕事をしているわけではなく、選挙って本当に多くの方に関わっていただくんですね。小林さんもそうです。ちょっと話がズレますが、私が3月に記者会見をした時は一人で手を挙げた気分で、どうやってやっていくんだろうと…候補者には有名な元女優さんもいらっしゃいますし、元県知事もいらっしゃる中で、無名のどこの何かも分からないやつが手を挙げてるわけですから。900万人以上いるこの神奈川県でどう戦うんだって本当に不安だったんですけど、徐々に仲間が増えていく。ボランティアが増えていく。支持者が増えていく。多くの方々に支えられて、3月には信じられないくらい支持が広がりました。最終日には100名以上、200名近くの方が最後の街頭演説を聞きに来てくださって、ヘススコールが起きるぐらいになって。そうすると私を信じて、私に託そうと思ってくださった25万の方々にしっかりと義理を果たしたいという思いがあります。
関わってくださった企業さんや、関わってくださった方にお手紙を書いたり。それこそ小林さんにもお手紙を出しました。小林さんが私の手紙をFacebookに公開されてビックリしましたね。私の汚い字が突然公開されたからビックリしました(笑)
いろんな形でね、直接お会いできる方はご挨拶したり、大変な時は皆さんにお手紙を書いたり。今も基本的にはそういったことをしながら。今後の話というのはこれから聞かれると思うのですが。
勝手にね、先にその話をさせていただくんですが、やっぱり25万もの方が深作ヘススという名前を書いてくれたわけです。25万ってイメージがつかないじゃないですか。
選挙が終わってから、市議会議員の先生と一緒に横浜スタジアム行ったんです。その日見終わった後に「本日の来場者数は3万2千人です」ってアナウンスが流れたんです。それを聞いた時に「あ、このスタジアム8個分の人が自分の名前を書いてくれたんだ」と思うと、すごく責任を感じるんですよ。それだけの人が私という人格に、または人を通じて描く未来の日本を、この地域をかけてみようと思ってくださったんだと。その声に対して「政治家って大変だからやーめた」と言うことはできないなと。
横浜スタジアムで実感した時、3万何千人っているとすごい数なわけです。その8.5倍くらいの人が名前を書いてくださったことを考えると、私自身が政治に訴えてきたものを実現するための努力を今後も続けていきたいと思ってはいます。ただ、どういう立場でどういう選挙区で何の選挙で、ということはまだ決めていませんが、突然「国民民主党以外からの方が勝てるわ」と思って他の政党に行くこともないですし、国民民主党の深作ヘススにかけるんだと、私自身かもしれないですし、もしかしたら国民民主党の候補者だからという理由で投票してくださった方もいると思うので、そこに報いる形で挑戦を続けていきたいなと思っています。
なぜこの話をし始めたか理由があって…、質問なんでしたっけ?
そう、ありがとうございます!
それで、今後は必ず国政に関わる形で挑戦を続けていくつもりです。今回の選挙で皆さんに声をかけていただいて応えられなかったこと、今の日本の課題だと思うことをもっともっと学ぶことはとても重要だと思っています。
先週、福島の第一原発の中に入って、現場で経済産業省の方にご説明をいただきながら今の廃炉の状況であったり、3.11以降の状況などをヒアリングして勉強しています。そういった日本におけるいろいろやっていかないといけないことに関しての勉強を深めたり、仲間と共に議論したり。まだそこまで深くはできていませんが、福島にはそれこそ超党派で、国民民主党、立憲民主党、自由民主党、日本維新の会の若手や、現職の国会議員もいたんですが、勉強会を私が企画して一緒に行きました。
自分自身、今回の選挙でもっともっとやっておこうと思ったことを勉強しているところです。
そうですね、だからこそ全く無名の新人、青木さんもご存じの通り私が有名人なわけではないですし、そこに対して私にかけてみようと思っていただけたことには大きな責任があります。今回大きな野党さんが2人の候補者を立てていましたが、その支持率が4倍近く差がある政党の2人目よりも得票して、国民民主党への期待、私への期待、野党であることへの期待、いろんな方々の思いがありました。それを受け止めて次に活かしていかないと、本当に不義理になってしまうと思うので、挑戦を続けていきたいなと思っています。
深作さんが考える「政治家」と「復興」
私は理想の政治家がこうだからこうあらないと、ということではなく、直感として自らが必要だと思うことに時間を使っている印象です。
福島のこともエネルギー政策としても重要ですが、私は3.11が起きた時にアメリカの日本大使館にいて、体感として3.11を経験していないんですね。ただ当時、アメリカの日本大使館においても災害対策本部を立ち上げて、私は日本にいるアメリカ人のご家族の方々から連絡を受けて安否確認を行う電話対応といった業務を担当していました。報道での福島や東北の様子は最悪の状況しか流れないんですよ、BBCやCNNを見ていても。気仙沼で人が波に呑まれていなくなっていく様子を見た時に、自分はアメリカにいてなんて無力なんだろうと、今この国難に向かう時に何もできないんだろうという、すごい悔しさがありました。多分、個人的なものでもあるんですが。その後、福島は本来土地の名前であるにも関わらず、今や世界においては福島が事象の名前になってしまっています。これは福島の課題ではなく、日本の課題でもあり人の課題だと思っています。
そういった背景もあって、自分自身がどう向き合っていくことが重要なんだろうと。アメリカの日本大使館から帰国した後にひとりバイクで浜通りに行き、信号だけがついている無人の街に降り立った時に、この街はなぜこうなったんだろうといろいろ考えることがありました。今まで抱いてきた思いに対して向き合っていくひとつの過程だと思いますし、政治家として解決していかないといけない課題でもあります。
理想の自分を見るより、自分が今まで持ってきた課題認識に対して向き合っている状況です。
東日本大震災の時に何もできなかったという、これは悔しいという思いだけでもなく不甲斐なさという気持ちがあります。
熊本地震が2016年4月20日に起きているんですけど、私は松下政経塾という塾生で、社会的には時間のある立場でした。これこそ今自分の時間を使おうと思って、発災から1週間後くらいに熊本に入って、半年以上、毎週末金曜の夜に神奈川を出て熊本に行き、日曜の夜に戻ってくる生活をずっと2017年1月まで続けました。その時、復興ということに向き合った時に、復興ってなんだろうと思いました。
街の形を戻しても、失われた命や失われた街の活気は戻ってこないし、復興とは何なのか。復興庁もありますし、復興に向けてって言うけれど、復興とは何だろうということを政治であったり多くの人々が考えていくことの重要性を感じました。松下政経塾の時に熊本地震を見たことも、福島での活動のきっかけになっています。
多分答えはないんだと思います。
ただ、政治家はこれを一度答えとしようという理想像を掲げてやっていく、全ての人に当てはまるわけではないけれど、政治家のリーダーシップのもとにおいて復興に重要なことを決めて、ロードマップを定めていくことこそが役割です。本当に難しい課題が福島にもありますので、それこそ政治家が責任を持って解決していくことが日本の重要な課題です。だからこそ現場を理解しておくことが今重要だと思って、福島へ多くの仲間と共に行ってきたんですね。
そう、難しいですね。政府でもありますし。
でも、これはひいて言うと民意なんだと思うんです、最終的には。もちろん政府は議会の中で与党からできていくわけですが、それが間違っていれば与党に対する反対が出てくるわけです。仕組みの中で言えば、国会において立法して、それを行政が実行することがリーダーシップなのかもしれないし、総理大臣が決めることがリーダーシップなのかもしれないですが、民主主義国家においては国民の声が最後に、私は大きく影響すると思っています。
私のような立場が言うのは微妙かもしれませんが、2009年に私たち国民の多くが民主党に任せてみようと、野党に舵取りを任せてみようと。それでリーダーシップを任せたんですけど、結局3年後に民意はそれを覆すわけですよね。だからリーダーシップは、最終的な責任を取るのは政治家であれ内閣であれ立法府だと思いますが、その主体は結局は国民の意思、総意なんだと私は思います。それを表しているのが、綺麗事に聞こえますが、体現しているのが選挙なんですね。
特に今回多くの人々に私の声を届けたいと活動して、その活動が25万の方々に届いたことを考えると、皆さんに「私に任せてください」と言って、皆さんと共につくっていると感じました。
私は完全な無名の新人ですから、今回私に投票してくださった方は本当に「彼の言うこれを叶えたいんだ」という思いが強かったように感じます。もちろん「大きな与党の候補者さんの言うことを叶えたいんだ」という人もいれば、「この政党だから」とか「前回もそうだったから」または「知っているから」という理由で投票先を選ばれる方もいたと思います。
私の場合は前に投票したこともない、知っていることも多分ない。だから本当に「任せてみよう」と思ってくださった方々の声が集まったような気がします。他の候補者さんにもそういう声が集まっていると思いますが、そこの違いはあったのかなと感じています。
若者が政治のことばかり考える社会を目指していいのか?
すみません、話し続けちゃうんですけど、これって何時まででしたっけ?(笑)
あと一つだけ!
今からすごく矛盾することを言うんですけど、よく「政治に関心を持つべきだ」「若い人はもっと政治に関心を持たなければいけない」ということを当たり前のように言うんですよね。私は果たしてどうかなと思う時があります。私のような候補者に声をかけてくださる方って、政治に期待している方、政治への思いがある方です。多くは「社会課題を解決したいんだ」「こんなに大変なんだ」「これをどうにかしないと困るんだ」それこそ「今これをやっておかないと日本が危ないんだ」という思いを持っている方で、基本的に関心を高く持ってくれています。ただ、日本のそういう心配をする、また政治にどうにかしてもらわないと困るんだという人が増えていくことが本当にいいのか。場合によっては「政治は勝手にあの人たちがやってるけど、俺は来年も生きてるだろうし10年後も安心して暮らしてるだろうし、勝手にやっといて貰えばいいよね」っていう、政治に関心を持たないでいい社会ができれば、本当はそれでもいいんじゃないかなって思う時もあるんです。
ただ、他方で相反することを言いますが、政治というのは政策の方針によって、誰が生きて誰が死ぬのかということを決めていくことができます。だからこそ政治を見張っていかないと、権力は腐るんだということ前提に、国民の皆さんが政治を監視している状況をつくっていかないといけない。やっぱり政治は関心を持たないといけないんだと思います。
完全に相反することですが、日本の民意が政治に全然関心がないかというとそうじゃない。私は2012年に「自由民主党に任せよう、今の野党に任せられない」と一気に戻すことができたこの民意、皆さんの思いが強く届いたんだと思います。皆さんのセンサーはかなり敏感にあるじゃないかと。いつも「若者の政治への参加を促すためにどうすればいいと思いますか」と聞かれますけど、若者が政治ばっかり考えているより自分がやりたいことや作りたい未来、担いたい役割ばっかりを考えられる社会の方が本当はいいなって、そういう社会を用意していくことも政治の役割なんじゃないかなって思ってます。
と、8時30分直前にちゃんと終わりました!
先ほど言ったように、国民民主党から挑戦すること以外、決まっていないんです。国民民主党に対して私が役に立つ、または国民民主党の候補者として適切だと思うところで活動させて欲しいという風には伝えています。ただ、自分自身がいつどうなっていくのかは、正直、私自身もわかっていないんです。政治家になるということではなく、どういう社会を目指してどういう役割を担っていくのか。その中で今自分がやるべきことは何なのかを追い求めているつもりです。
ほとんどTwitterに集約していますが、様々なSNSで考えていることや、やっていきたいことを発信していますので、ぜひ皆さんにもSNSをフォローしていただきたいです。今回初めて深作ヘススという人間に出会った方は、YouTubeであったり様々なツールでなぜ私が政治という道を選んだのか、なぜ外交・安全保障として日本を守っていくことが重要だと思っているのか、その背景も含めていろいろな形でお話をしています。まずは深作ヘススという人間が何を考えてどういうことをしようとしているのか、これを知っていただいた上で「私とは違うな」という感想でもそれはそれで本当にいいと思います。
少しでも「面白いな」「もうちょっと話を聞いてみよう」と思ってくださる方は、次の街頭の場で応援していただいたり、率直に申し上げると政治はお金がないとできないことでもありますので献金も含めて、またTwitterで「いいね」やリツイートをしていただくことで応援していただいたり。様々な形で皆さんに応援をいただくことが重要です。
候補者としての私を使うことで、皆さんの理想とする社会を作っていけるのか、そういう視点で今後も厳しく見ていただけると嬉しいです。
もちろん。この間も川崎駅に立ってお話をしました。小林さんも突然マイクを持って駅で立っていいんですよ。「こういう社会をつくりたい」と言うのは、誰もが認められた権利ですので、候補者でなくても立てるんです。街頭に立つかどうか、すぐには決まっていませんが、私の思いは様々な形で発信を続けていこうと思っています。
〜第15回目の「いろいろTV」を終えた青木の振り返り〜
以前勤務していた会社の同僚という関係性もあり、テーマ的にどんな話になるんだろうと思っていましたが、興味があることを気楽にいろいろ聞けました。
特になるほどなと思ったのは、「社会課題を解決する仕事」「実現方法が政策や法律」「ビジョンやミッションの大枠が合っている政党を選択」という部分で、企業で働くことと構造は大きく変わらないというヘススさんの考えにはなるほどなととても納得感がありました。