UMAアドベンチャーラボ in 白石町

いろいろ株式会社は合同会社Lightgearが企画・運営している「UMAアドベンチャーラボ」の活動に参画しています。
2024年6月15日(土)に、佐賀県の干拓地と干潟で知られる「白石町」にて、UMAを想像して創造するイベント「ソウゾウ」を開催しました。

イベント当日のことなどをいろいろ社の小林がレポートしていきます!

目次

白石町について

白石町(しろいしちょう)は佐賀県中南部にあり、有明海の広い干拓地と干潟で知られる町です。広い平野にあるため、麦米野菜などの農業地域としての側面もあります。

平成17年1月1日に旧白石町、旧福富町、旧有明町が合併し誕生し、2020年の国勢調査では世帯数7,247世帯 人口22,051人が過ごしている自治体であることがわかっています。

平野部、かつ、佐賀市からも遠くない町ではあるものの、人口減少、過疎、災害対策といった課題があるそうです。

ボディサロンYOUに到着!

白石町に到着し、今回の探検基地となるボディサロンYOUに隊員たちが集まりました。

ボディサロンYOUには今回の水先案内人となる支部長の「ふっちー」さんが出迎えてくれました。

ふっちーさんは、普段は東京での出張整体も行うようなカリスマ整体師として活動しつつ、地域のUMA研究を行っている方です。

白石町には地域のUMA(?)の 「しろいしみのりちゃん(以下、みのりちゃん)」がいます。
今回は街を散策し、みのりちゃんを探していくミッションもこなしていくこととなりました。

いざ、探検の旅に出発

すぐる隊長がいつものように、先頭を歩きつつ、探検の旅に出発していきます。

今回は、16人の探検パーティーとなりました。

あ!

みのりちゃん発見!!

あんなとこや、

こんなとこ…

みのりちゃんは街のいたるところに隠れていました。

!!そんなところにも?!

そして、みのりちゃんはマンホールにも描かれていて…

なんとマンホールカードにもなっています。

カードをゲットして、嬉しそうなすぐる隊長(左)と、ふっちーさん(右)。

白石町の散策を続けていたら、謎の石像を発見!

この石像は、地域の歴史に詳しい方に確認しましたが、いつからあって、何を表しているものなのか、まるでわかりませんでした。
これこそまさに、研究対象か!?

白石町の伝説 1 : 化け猫騒動

探検の最中に、泰盛山秀林寺という曹洞宗のお寺に立ち寄らせていただきました。

目的は、そう、町の伝説である「化け猫騒動」について聞くためです。

秀林寺は安土桃山時代から江戸時代前期にかけての武将で、肥前佐賀藩主であった鍋島勝茂氏の菩提寺です。鍋島氏は戦国時代に龍造寺氏の重臣家として台頭しました。

当時の白石町周辺は龍造寺氏の支配でしたが、肥前の熊の異名を持つ龍造寺 隆信氏の死後、家督を相続したのは当時5歳の龍造寺 高房氏でした。そのため、重臣であった鍋島氏が実質の実権を握っていたという構図です。

鍋島勝茂氏は領土の開拓による国益の増補を図り、有明海の干拓工事に着眼し、白石に館を建てて事業の督励にあたりました。

白石町の伝説である「化け猫騒動」は、この「白石館」が舞台のお話です。

寛永17年(1640年ごろ)の春に鍋島勝茂氏が就寝したときに、風もない月夜にも関わらず生臭い風がサッと吹いて、桜の花が散りました。家臣の千布本右エ門邦行氏が不思議に思い、暗闇を見つめると怪物が現れたため、その怪物を切りつけました。

それ以降、近臣のものが発狂したり、怪死したりといったことが頻発し、勝茂氏も気分のすぐれない日が続いたそうです。

そんなある晩、本右エ門は勝茂氏の寝室を見張っているさなか、ただならぬ気配を感じました。勝茂氏がもがき苦しむたびに、横に側室であったお豊の方の影が動き、「ククク」といった女の含み笑いの声が聞こえたそうです。

その後のある晩、勝茂氏の酒の相手をお豊の方を、本右エ門が槍で一突きにしたところ、美しい姿だったお豊の方は、大三毛猫に変わり、断末魔を発したとのことです。

この出来事のあと、本右エ門の家である千布氏にはなぜか男子の成人がみられず、代々の当主を他の家から迎えていました。このことに不信を抱いた七代目の当主が、化け猫の怨念であると考え、丁重に猫の霊を弔い、猫塚を建立したそうです。その後、千布家には男子の成人がみられるようになった、という言い伝えがあります。

史実では、かつて白石を治めていた秀伊勢守が、鍋島氏に尽くしたにもかかわらず、キリシタンの疑いをかけられて滅ぼされ、後に秀氏の残党が鍋島氏を怨んで抗ったことから、秀氏一派の暗躍が化け猫にたとえられたものと見ており、これが「鍋島の化け猫騒動」の原型になったとの説もあります。

この話は史実と創作が入り混じっており、鍋島藩2代藩主鍋島光茂が統治していた時代に家臣として仕えていた龍造寺又一郎という若者が、藩主相手に碁を打ち、勝ち続けてしまったことで逆上され、斬り殺されてしまい、その場に居合わせた家臣の小森半左衛門と光茂が共謀して、死体を古井戸に隠したものの、又一郎の飼い猫が又一郎の生首を加えて家に帰ってしまい、事件が発覚し、又一郎の母が飼い猫に逆襲の念を託し自害したため、飼い猫が化け猫となり鍋島氏に復讐を行う、という怪談にもなっています。その後、家臣が槍で化け猫を退治したものの、その家臣に男子が生まれなくなった、という点は共通しているようです。

秀林寺には、今も化け猫騒動に関わる資料や猫塚が残っています。

白石町の伝説 2 : 八坂神社

白石町には京都の八坂神社を総本社とする八坂神社があります。主祭神の素戔嗚尊(すさのをのみこと)はあらゆる災いを祓うとされ、信仰されている神様です。

あらゆる災いということもあり、新型コロナウイルス禍では、ウイルスを打ち払うという願掛けもされ、たくさんの人がお参りに来たそうです。

この八坂神社も、実は化け猫騒動にあった鍋島勝茂氏と白石館に縁が深く、白石館の鬼門の方角を守るための神社として建立されたようです。

地域の寺社仏閣には、様々な歴史がありますが、有明海の干拓という大事業を中心とした、当時の人々のさまざまな想いが、形を変えつつも数百年先に伝わっていると思うと、なんだか恐ろしいような、ロマンを感じるような不思議な気持ちになりました。

UMA制作「ソウゾウ」 白石町 ver

探検から帰ったら、早速UMAの具現化(粘土制作)を開始していきます。

隊員たちは思い思いに、探検で得た何かを形にしていく作業です。

今回の探検で制作されたUMAを一部ご紹介!例えば…

すぐる隊長の背後にひっそりと出現したUMAは、化け猫騒動の時代に、キリシタン疑惑などを流布したとされ、今でも人々の心にあらぬ疑いをささやき続ける悪神「サイギ神」。

下の写真は、みのりちゃんをコピーして増やし街にあふれさせる、新種の生物です。

そのほか、生き物を石化させる生物や、シャッターが大好きで街の商店街をシャッター街にしていく生物など、今回も様々な生物が発見されました。

イベントの感想

今回も、その地域を知り、学び、さまざまなものを具現化していく「ソウゾウ」は大盛況でした。

街の課題や魅力を引き出すプログラム。

次はあなたの街でも…!