生成AIを駆使してテーマソングを制作!

こんにちは。
いろいろ株式会社の中の人です。

新しいものが好きで、何かあれば飛びついて試してみる性格でして、3年ほど前にはメタバースの作り方をアップしました。皆さん、覚えてますかね。

実はお知らせしてないだけで、
・手書きのイラストをデジタル化してTシャツ販売を在庫リスクなしで行う方法
・手書きのイラストからLINEスタンプを作って販売する方法
・生成AIを使って流行りのビックリマンシール画像を作って、コンビニで実際に印刷する
とか
いろいろやってみてます。
気になる方はご連絡いただければ記事化するかもしれません…。

そんな私が今回みなさんにお届けするのは
「生成AIを駆使してテーマソングを制作しよう!」
です。

最近ではフェイク動画など生成AIを悪用するケースも多数あり、また、生成AIの特徴であるハルシネーション(嘘をつく行為)に対して問題点を指摘する方も多かったりと、生成AIに対する世の中の印象はやや悪いんじゃないかな、と思います。
いろんな議論はありますし、いろんなスタンスがありますが、私個人としては、うまく一緒に過ごしたいなと思うんです。生成AIさんたちとは。

いろいろなご意見もあると思います。
だから『収益化を目指さない使い方』をお伝えします。
やろうと思えば、生成した音楽を音楽配信サービスに登録して一気にサブスク系の配信サービスに乗っけて、各種SNSや広告をぐるぐる回して視聴数稼いで視聴数からの収益を狙いつつ、グッズ販売もやっていく〜…。みたいなこともできちゃう仕組みはあるんですが、そこまで書くのはちょっと勇気がいるので。

今回の内容を読んだ方は、月額2000円くらいで
・子どもを寝かしつけるときのありもしない偽の子守唄
・愛犬への愛の歌
・プロポーズのときに、「え?歌作ったの?ナニソレキモイ」って失敗する歌
などが作れるようになります。
なお、無料版もありますが、権利関係の都合で有料版をおすすめします。
こんなのができます!

いろいろTVのテーマソング

目次

使うもののご紹介

今回は、SUNOというテキストから音楽を生成するAIサービスを活用します。

SUNOは、
・ 歌詞を自動で生成してくれるし、こちらで歌詞を書いて指示を出すこともできる
・ ジャンルなどはプロンプトである程度指定できる
・ 有料プランなら、生成後の音楽の権利を自分のものとしてOK
という特徴があります。

SUNOの利用規約はこちら(全部英語です)。

ただ、このSUNOの歌詞自動生成機能は弱点があります。
なんと、歌詞のリクエスト(プロンプトをいれるところ)が200文字という制限があるんです。対話形式で調整したりもできません。

そのため、歌詞作成はChatGPT先生におまかせするほうがやりやすいかなと思います。
今回はSUNO+ChatGPTで音楽を作る、という流れで説明させていただきます!
ChatGPTは無料プランで大丈夫です。まだアカウントを作られていない方は、これを期に使ってみてはいかがでしょうか。

SUNOやChatGPTのアカウント作成、プラン設定については記事が長くなりすぎるのでここでは割愛します。

制作のステップ

制作のステップは

  1.  ChatGPTで歌詞を作る。できた歌詞を自力で少し調整する
  2.  歌詞にSUNO用の記号的なものを自力で入れる
  3.  SUNOに歌詞を入れる
  4.  SUNOで曲に関するリクエストを入れる
  5.  ボタンを押すといくつか曲が出てくる
  6.  聞いてみて、日本語の読み方の失敗を見つけ、該当箇所だけひらがなに書き直す。
  7.  再度、曲を出して、好きなものを選ぶ。
  8.  お気に入りのものができたら、完成!ダウンロードする。

という流れです。

曲作成後の編集作業もできるようですが、音楽初心者の私には難易度が高いと感じましたし、その編集がちゃんとできるくらいなら自分で音楽を作るのだろう、という気持ちもあるので、ここくらいまでの内容とさせていただきます。

ステップ1:ChatGPTで歌詞を作る

まずはChatGPTに歌詞を作ってもらいましょう。
歌詞は全部自分で書くぜ!という方はそれでも良いです。

今回は、いろいろTVという当社のインタビュー番組のテーマソングを作ってみたいと思います。
こんなプロンプトでいけます。

==
あなたは楽曲制作をする作詞家です。
https://iroiro-corp.com/iroiro-tv

このサイトを読み込んで、いろいろTVというWEB番組について歌詞を制作してください。 曲は、イントロ(歌詞なし)→バース1→プレコーラス1→コーラス1→バース2→プレコーラス2→コーラス2→ブリッジ→間奏(歌詞なし)→コーラス→アウトロ(歌詞なし)の構成にしたいです。
==

ポイントは
・ ChatGPTに役割(作詞家)を与える
・ 学習するための種としてサイトのURLを与える
・ 曲の構成を指定する
です。

ここで
・ 曲の構成を指定する
がやや難しそうに感じると思います。

SUNOはアメリカのソフトということもあり、J-Popの曲構成や呼び名とは違ったりします。
バース=Aメロとか プレコーラス=サビ前の盛り上げるとこ コーラス=サビ ブリッジ=曲の展開を変えるための後半とのつなぎの部分
と思ってもらえればだいたい大丈夫だと思います。

構成は好きな構成にして良いのですが、とりあえずは上記のプロンプトを入れておけばJ-popとかJ-ロックとかに近くなると思います。

入れて出来上がったのはこちら。

===
曲構成に沿った歌詞
イントロ
(インストゥルメンタル、静かに始まる)

バース1
君と僕のスクリーン越しに
言葉が交わる 僕らの未来へ
気になる人たちが集って
新しい物語が始まる

プレコーラス1
Zoomの向こうで 見つめ合う声
オンラインの華 一つずつ咲いて

コーラス1
いろいろTV 広がる世界
多彩な声(こえ)を あなたに届け
青木さんの問いかけ その先にある
知らなかった景色が 今ここにある

バース2
地域とメディア 結ぶ架け橋に
ゲストが語る夢 ひとつひとつ重なる
DXやPR、未来へのデザイン
画面越しでも 心は繋がる

プレコーラス2
一歩踏み出す勇気 話を聞けば
見えてくる道が 光を帯びてく

コーラス2
いろいろTV 響く声たち
無料の対談(トーク)が 心を動かす
多様なテーマ 広がる対話
共感と発見が ここに溢れてる

ブリッジ
主催は“いろいろ株式会社”
対談を通して 未来を紡いでく
Zoomウェビナーの画面越しでも
世界はいつも 変わり続ける

間奏
(インストゥルメンタルで感情を深める)

コーラス(フル)
いろいろTV 広がる世界
多彩な声を あなたに届け
青木さんの問いかけ その先にある
知らなかった景色が 今ここにある

いろいろTV 響く声たち
無料の対談が 心を動かす
多様なテーマ 広がる対話
共感と発見が ここに溢れてる

アウトロ
(静かにフェイドアウト、余韻が残る)

===

ざっくり、要素的には悪くないのでこのまま曲作りにいっても良いんですが、青木さん のところを 青木 に変えたり、なんかウェビナーに対してネガティブっぽい書き方されてるところが気になったり(オンラインセミナーの何が悪いのさ!って言いたくなる)するのでそのあたりは自力で少し調整しましょう。

なお、調整の際に、文字量はもともと入っていた文字量とだいたい同じくらいにすると良いです。
しなくても良いんですが、ChatGPTさんが賢くて、文字量を構成ごとにある程度合わせてくれてるので、合わせたほうが急に早口の部分ができたりしなくて済みます。

ステップ2:歌詞をSUNO用に調整する

といっても、歌詞自体を調整するのではなくイントロと書いてあるところは[Intro]にしたり、バース1のところは[Verse1]にしたりします。
上記のもので入れ替えるのに使うパーツはこちら。

[Intro]
[Verse1]
[Pre-Chorus1]
[Chorus1]
[Verse2]
[Pre-Chorus2]
[Chorus2]
[Bridge]
[Interlude]
[Chorus3]
[Chorus4]
[Outro]

なお、(インストゥルメンタル、静かに始まる)とか(インストゥルメンタルで感情を深める)、(静かにフェイドアウト、余韻が残る)は消しておいてください。

何曲か作って慣れたら、ChatGPTさんに「この歌詞に合う曲構成に変更も提案して」とお願いすると、構成もアレンジしてくれます。

ステップ3:歌詞をSUNOに入れる

SUNOを開きます。
左側にCreateというところがあるので、押します。

こんな感じの画面になるので、Customを押して、Lyricsのところに先程の歌詞を全部入れます。

ステップ4:SUNOで曲についてのリクエストをする

Lyricsの下にStylesというところがあります。
ここにプロンプトを入れて曲を指定していきます。

入れ方はいろいろありそうですが、
・ どんなジャンルが良いのか
・ 歌ってる人は男性がいいのか女性がいいのか
・ どれくらいのBPM(1分間に刻むリズム)がいいのか
・ どんな雰囲気がいいのか
を入れると良いかなと思ってます。

今回入れたのは、

Emotional Male Vocal, 124 bpm, dramatic strings, driving rhythm, power chords, rising tension, 疾走感, Optimistic, EDM

です。
プロンプトを入れる画面の下辺りにSUNOからの提案のようなタグっぽいものが並ぶので、そこからポチポチ押したりしていけばなんとなくどうにかなります。

注意点としては全部は言うことは聞いてくれないということです。BPMとか、曲の長さとかは指定してもほぼ無駄な感じはします。曲のジャンルすら無視してくるときもあります。
曲を長くしたいときは、間奏を増やしたり曲の歌詞を増やしたりするとなんとなく伸びますが…。まぁ、あまりこだわらないでいきましょう!!!

その後は、待ちに待ったCreateボタンを押すだけです!!!

とりあえず2曲いきなり作ってくれちゃいます。
でも残念ながら、よほど運が良くないかぎり、この2つは捨てると思ってください。

ステップ5:できた曲を聞いてみて読み仮名を調整する

できた曲を聞くと、だいたい日本語の読み方を1つ2つ間違っていたりします。
むしろ、1つ2つだけで済む、かつ、イントネーションもほぼ自然なのが驚愕ではあるのですが、それでも読み方間違いは避けたいですよね。
そのため、間違っている場所だけ、ひらがなにしてみましょう。
ひらがなにした後はもう一度Createボタンをクリック!

ひらがなにするとだいたい大丈夫になります。意外とイントネーションも合います。
これでもだめなら、その部分の歌詞をちょっと変えて、もう一回Createボタンを押しましょう。

ステップ6:読み方が大丈夫なら、あとは気に入るまでCreateして完成

読み方が大丈夫だったら、ここで、歌詞は合格です!
合格時にできた曲でOKなら、そのまま完成です。

でも、最初の方に作った曲のほうが良かった、など、いろいろな気持ちが出てくると思います。
その場合は、何回かCreateボタンを押して、違う曲を出してもらってみましょう。
場合によってはStylesのところも言葉を足したり引いたりしてみましょう。

気に入ったものができれば完成!︙のところを押すとダウンロードボタンが出るので、MP3形式などでダウンロードしましょう。

いろいろTVのテーマソング

最後に

いかがでしたでしょうか?
以外に簡単に曲ができたのではないかと思います。
ちなみに、曲を作った後はLyricsの上にある+Personaを押して、Create New Personaから、作成した曲でMy Personasを作っておき、次に曲を作る際にPersonaを選択しておけば、概ね同じ声で歌ってくれます。なので、同じアーティストっぽい声でオープニングとエンディングを歌う、とかもできます。

こんな簡単にできるので、
「おお!これを使って商品・サービスを開発しよう」
という人もいるかもしれません。

ただ、SUNOの規約をご確認いただくと、有料プランであれば作成した曲の権利自体は譲渡してくれると書いてあるようですが、作成物が他の著作権を侵害していないかの保証はしないと書いてあります。

お仕事として使いたい場合はくれぐれもご注意ください。
社内的に使う程度なら訴訟リスクは低いかな(個人的な見解です。社歌でも訴えられるときは訴えられると思いますし)と思いますが…。知的財産権に詳しい弁護士などにきちんと相談した上で使用することをおすすめします。
なお、本記事を参考にして制作をされた場合でも、当社は一切責任を負いませんのであらかじめご了承ください。

ただ、こんなに簡単にオリジナルソングを作れてしまうのって夢がありますよね!
このまま、楽譜も書いて出してくれたら最高なんですけどねー!

以上、やってみたシリーズでした!